◆ いよいよ実践期の到来です ◆
さて、今年もいよいよ5月に突入しました。ここまでの学習の成果を、本試験形式の2時間問題で試し、苦手な部分やあやふやな部分を改善修正しながら、本試験に向けた調整を始めていく月となりました。

この5月からやるべき事は決まっています。

今までの学習の成果をアウトプットする練習をする。

これのみに集中してください。

具体的には以下の項目の反復になるかと思います。

◆ 5月に必ずやるべきこと ◆
まずは、理論と計算がセットとなった本試験形式の2時間問題を出来る限りたくさん解いていくということです。これに一番適しているのが、各専門学校がこの時期から始める直前期の答練や全国模試を受講する(通信でも構いません。)という方法です。こちらの記事でもお伝えした通りですが、近時の税理士試験は、本試験対策というものが若干は必要なもので、それに対して、効率的に対策できるものが各専門学校が行っているこれら直前期の講座になります。

ただ、時間的または経済的にこれらを受講する余裕がないという場合には、以下の方法で学習を進めていくのがいいのではないかと思います(本年度が独学の場合は、去年の学習教材があることが前提です。)。

① 去年に使用した教材中の総合問題を出来るだけたくさん繰り返して解く
過去問は、最低5年前までの問題について完全に解答出来るように繰り返し解く
理論の暗記は、必ず毎日進める

上記3点については、直前期に専門学校の講座を受講する方達も同様に進めていくべきものでもあります。違いは、今年の教材か去年の教材かというところだけとなります。

こちらの国税庁のページにて、平成29年(第67回)の税理士試験の日程についての発表もありました。そして、願書の受付もこちらにあるようにGW明けから始まります。

これらの意味するところとは、本当の意味での「直前の時期」に突入しているということです。ですので、ここから本試験までの日々は、今までの学習の総括と修正を繰り返し、本試験に備える時期であるといえます。

◆ 基本論点の学習または復習が終わっていない場合は ◆ 
そうは言っても、まだ学習が思うように進んでいない方もいるかもしれません。そこで、経験者の方で、今年はまだ財務諸表論の学習が思うように進んでいない方が、ここからどのように学習を進めていけばいいのかについて少し考えていこうと思います。

大げさに言ったものの、実は学習方法は1つしかありません。

基本論点が出来ているかどうかを確認するのが最優先となります。
結局のところ、経験者の方であれば、例えば、リース会計の計算の処理方法についてまだ分かっていないというような状況ではないはずです。または、減損処理の計算方法について、まだ学習したことがないということもないかと思います。

どういうことか?

早急に本試験形式の2時間問題を解いて下さい、ということです。そして、自分の今現在の学力の現実を把握して下さい。その点数から、ここから本試験までの日数でどこまで学力を向上させることが出来るかを自分自身で判断及び計画し、それを進めていくしかありません。厳しい言い方をすれば、経験者の方で、5月の時点において基礎的な論点(理論、計算ともに)に不安がある場合は、学習量が確実に不足しているからです。それをここから挽回するには、それ相応の努力が必要となります。

本試験形式の2時間問題を解いてから、その点数によってどうすべきかの指針として、こちらの記事が少し参考になるかもしれません。こちらの記事は、計算の得点数についての指針ですが、この点数は理論問題にも応用出来ますので、参考にして頂ければと思います。

◆ 問題を解いた量と合格率は比例する ◆
これだけは確実に事実として言えることです。もちろん、ほとんど勉強をしていなかった方が合格することもあるでしょう。しかし、それは特別な場合(日商簿記1級合格者や会計士試験受験組など。)であって、受験生の絶対的多数は、合格するためにそれぞれが出来る限りの学習を進め本試験に臨みます。

その中で、この時期から合格率を向上させ得る一番の近道は一番簡単でありながら多くの方達がなかなか実行できない”より多くの総合問題を解く”というシンプルなものです。

こちらの記事でもお勧めしたように、少しでも多くの総合問題を丁寧に解いていくように心掛けていくことをお勧めします。その解いた回数に比例し、合格へ着実に近づいていきますので。


みなさんの財務諸表論の学習が進捗することを願っております。